営業のコツというものを聞いてくる人がいますが、そんな方にはこう答えています。
クロージングはするな!

お客さんが最終決断をする時には、営業マンは何を言ってもイケナイ、ただお客さんから『お願いします』と言われるのを待つだけです。

何故なら、お客さんがそんな言葉を発するように最初からストーリーを作っているからです。
営業には、商談ステップのようなものは実はありません。

会社説明や自己アピールがあり、商品説明を行ってベネフィットをイメージさせる。他社商品との比較を行い、疑問点や不安材料を削除していく。
外堀を埋めながら最終決断まで誘導する。

これらの一連の流れを、あたかも階段を一段一段上がっていくように組み立てをする人がいますが、実はそうではありません。

最初に『最終決断』という山の頂に登ってもらうのです。そして、山のテッペンから下を俯瞰します。
頂上へのルートはいくつかあります。それらのルートをお客さんといっしょに検証します。

  • いちばん安全なルートはどのルートだったのか
  • いちばん確実で最短なルートはどのルートだったのか
  • いちばん楽しく登れるルートはどのルートだったのか
  • いちばん達成感を感じるルートはどのルートだったのか

そこで、お客さんが望むルートをもう一度おさらいするのが、商談なのです。

最初から答えは出ています、ただ、その答えが正しかったかどうかを検証するのが営業という仕事です。

だから・・・クロージングは必要ないのです!

お願い営業はやってはイケナイ

ずいぶん以前の話ですが・・・住宅営業の仕事をしていた頃の話です。
営業の閉め日の会議で、当月受注の無い者に「お願いしているのか!」と大きな声を浴びせる上司がいました。

お願いして受注が獲れるなら、誰も苦労はしないよ・・・と思いながら聞いていました。

営業はお客様との人間関係が大切なことです。だから、人間関係が出来てしまうとお願いすることが許される、と思ってしまうことがあります。

しかし・・・お客様との関係は、お願いするVSお願いされるという関係ではありません。
サービスを提供するVS対価を払うという関係です。そして、ビジネスライクな関係を超えた人間関係が作られることに、大きな喜びが生まれるものです。

プロとしての恥ずかしくないサービスを提供し、お客様はそれに満足していただく。だから『もっとこの人とは付き合っていたい』という気持ちが生まれます。

お願いからスタートした関係にはそんなものは生まれてきません。
お願いをするのは、お客様の方なのです。